ハヤシ エツコ   Hayashi Etsuko
  林 悦子
   所属   神奈川大学  経営学部 国際経営学科
    神奈川大学大学院  経営学研究科 国際経営専攻
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 1976/11
形態種別 学術雑誌
標題 「土紋-作例と考察-」
執筆形態 単著
掲載誌名 京浜急行電鉄三浦古文化研究会編 『三浦古文化』第20号 「土紋特集」
巻・号・頁 61-104頁
概要 鎌倉地方仏像彫刻(鎌倉時代後期~南北朝期)の代表的装飾法である「土紋」(土を雌型に入れて文様を形成し、それが乾かぬうちに、下地漆を施した木彫仏の表面に貼って行う装飾法)について、現存する全作品の克明なフィールド・ワークに基づいて論じた。特に新見解として、①土紋が寄木作りの仏像の仕上げ段階のうち、木寄せをする前段階で施されたこと、②材料研究の立場から東京芸術大学の小口八郎教授等との共同研究により、従来の極彩色で繁褥に過ぎることされてきた見解は誤りで、実際は金泥彩であったこと、そして、③その盛行要因は、中世寺院の仄暗い内陣における凹凸ある金泥彩土紋の陰影効果であり、また、その短期衰退の原因は、土による装飾の脆弱性が有力であろうと指摘した。