|
|
スギタ ヒロヤ
Sugita Hiroya 杉田 弘也 所属 神奈川大学 経営学部 国際経営学科 神奈川大学大学院 経営学研究科 国際経営専攻 職種 教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2018/06 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 「混沌」は解決されるのか:オーストラリアの上院選挙制度改革とその結果 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 選挙研究 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 木鐸社 |
巻・号・頁 | 34(1),161-175頁 |
概要 | 2016年3月、オーストラリアでは32年ぶりに上院の投票方法が変更された。拘束名簿方式か非拘束名簿方式かの選択は変わらないが、前者では政党間の優先順位を有権者が決められるようになり後者は簡略化された。その後ターンブル首相は、7月2日に29年ぶりの両院解散選挙を行い僅差で再選された。選挙法改正や両院解散に至る議会での議論の検証や選挙結果の分析から判断すると、優先順位の選択を政党から有権者に戻すという改正の目的は達成され、事前に挙げられた無効票の増大、死票の大量発生、当選に必要なクォータを大きく下回る得票での当選といった懸念は杞憂に終わった。公正な選挙制度という面から上院の選挙制度改正は正しいことであったが、不必要な両院解散を行ったことで半数改選であれば1議席を得られたかどうかという極右ポピュリスト政党が4議席を獲得し、ターンブル政権は今後の議会運営に大きな問題を抱えることになった。 |