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マツモト ヤスオ
Matsumoto Yasuo 松本 安生 所属 神奈川大学 人間科学部 人間科学科 神奈川大学大学院 人間科学研究科 人間科学専攻(地域社会学分野 演習担当教員) 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2023/09 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 長寿命製品の購入行動に影響を与える要因の検討 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 人文研究 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 神奈川大学人文学会 |
巻・号・頁 | 209,25-43頁 |
著者・共著者 | 松本安生 |
概要 | 近年、長寿命製品に対する関心が国際的に高まっている。本研究では情報源、知覚価値、知覚リスク、消費者特性の4つの要因を取り上げ、アンケート調査をもとに、長寿命製品の購入行動に与える影響を検証した。調査は2022年12月にインターネット調査により行い、20代から60代までの1000名から回答を得た。なお、本研究では、家電製品における長寿命製品の購入を想定した。
その結果、情報源については、「店頭」の平均値が最も高く、回答者は店頭で現物を見ながらの情報探索を行っている程度が高いと考えられる。また、知覚価値においては、「原材料・素材」や「操作性」の平均値が高く、家電製品の購入に際して、機能的便益に対するこだわりが強いと考えられる。一方、知覚リスクにおいては、「性能的リスク」と「金銭的リスク」における重大性の平均値が高く、消費者は性能面だけでなく金銭面で感じる不安(知覚リスク)と、上述した価値(知覚価値)とのトレードオフを考慮しながら、購入を行っていると考えられる。さらに、消費者特性においては、「後悔回避度」が最も平均値が高く、家電製品の購入に際して、慎重に検討を行っていることが示唆された。 次に、4つの要因に関する32の質問項目に対して、探索的因子分析を行ったところ、「具体的リスク」、「抽象的リスク」、「情報源」、「情緒的便益」、「品質判断力」の5因子を抽出した。そこで、これら5因子を説明変数、「長寿命製品の購入行動」を従属変数する重回帰分析を行った。この結果、長寿命製品の購入行動に対して、「具体的リスク」、「抽象的リスク」、「情緒的便益」、「品質判断力」が統計的に有意な正の関連があり、最も強く影響を与える要因は、「具体的リスク」、次いで「情緒的便益」であった。一方、「ネット情報源」は統計的に有意な関連が認められなかった。 |