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マツモト ヤスオ
Matsumoto Yasuo 松本 安生 所属 神奈川大学 人間科学部 人間科学科 神奈川大学大学院 人間科学研究科 人間科学専攻(地域社会学分野 演習担当教員) 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2024/12 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 多元的愛着が気候変動緩和策の態度と行動意図に与える影響 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 人文研究 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 神奈川大学人文学会 |
巻・号・頁 | (213),1-23頁 |
著者・共著者 | 松本安生 |
概要 | 本研究では近隣、国、世界という異なる空間スケールに対する愛着である多元的愛着が、二酸化炭素を削減する気候変動緩和策に対する人々の態度や行動意図にどのような影響を与えているかを、既存の環境配慮行動の規定因との比較を通じて明らかにすることを目的とした。このため、調査会社の登録モニターを対象にインターネット調査により実施した。対象者は静岡県及ぶ福岡県に住む25歳~65歳までの男女2500名とし、不適切な回答による信頼性への懸念がある回答者を除外した2004名を分析の対象とした。分析の結果、気候変動緩和策に対する態度には、近隣(地区)への愛着が正の影響を及ぼし、愛着が高い人ほど気候変動緩和策に対する態度が高まることが明らかとなった。また、気候変動緩和策の行動意図に対しては、世界への愛着が正の影響を及ぼし、愛着が高い人ほど気候変動緩和への行動意図が高まることが示された。これらのことから、近隣と世界という異なる空間スケールに対する愛着が、気候変動緩和策に対する態度と行動意図という異なる段階に対して、それぞれ正の影響を与えると考えられる。しかし、既存の環境配慮行動の規定因と比べると、多元的愛着が態度や行動意図に与える影響は限定的であると考えられる。 |