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タグチ ツトム
Taguchi Tsutomu 田口 勉 所属 神奈川大学 法学部 法律学科/自治行政学科 神奈川大学大学院 法学研究科 法律学専攻(担当:民法) 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/01 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 「所有権概念」再考――20世紀ドイツ私法学における論争を中心に―― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 神奈川法学 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 神奈川法学会 |
巻・号・頁 | 53(1),163-201頁 |
概要 | 日本民法は所有権についいての概念規定を定めておらず、判例学説に委ねている。通説は、ドイツ民法の影響をうけ、所有権を無制限の支配権と理解する。これは19世紀の普通法学の理解に基づくものである。しかし、20世紀のドイツ学説は、このような所有権概念に対する批判が強まった。なぜなら無制限といいながら、法令上および判例上、広範に制限されているからである。さらにワイマール憲法とボン基本法において、所有権は義務を伴うものとされたことを受けて、義務を所有権に取り込むべきという主張が広まり、これが所有権概念の再検討を強く促した。
本稿はこのようなドイツの論争を詳細に検討し、新しい所有権概念を構築する可能性と問題点を検討したものである。 |