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セキグチ マサヒデ
Sekiguchi Masahide 関口 昌秀 所属 神奈川大学 経営学部 国際経営学科(教職課程) 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2007/03 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | ピアジェ理論における道徳性発達の論理―道徳性の発達と社会形成のためのノート |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『神奈川大学心理・教育研究論集』 |
巻・号・頁 | (26),159-171頁 |
概要 | 本稿では、ピアジェが考える道徳性発達の論理を、彼の基本的研究『子どもの道徳判断』に即して、取り出した。まず道徳意識とは、単なる個人意識ではなく、社会に対する意識でもある。そして社会関係は、強制関係と協同科学に大きく二分される。強制関係は、子どもと大人との関係に見出せ、その関係は「権威による結びつき」であり、一方向的な尊敬を特徴とする。これに対して、協同関係は平等と相互の尊敬を特徴とするものである。そして、ピアジェによれば、強制から生まれるのが義務や他律であり、善や合理性は協同関係における相互性から出てくるものだという。
道徳意識の発達は大きく3期に区分される。第1段階は「自己中心性」の時期であり、そこでは自己中心性から「脱中心化」させるものとして社会関係がある。第2段階は「権威関係」である。しかし、権威関係における自己中心性の解放はまだ不十分だとピアジェはいう。第3段階の友人同士の「協同関係」の中でのみ自律性は成立する。そして、道徳の発達は知的発達と無関係ではない。自律性の成立は、認知能力の発達段階でいう「形式的操作期」において成立する、とピアジェは想定している。 |