オガワ ヒロシ   Ogawa Hiroshi
  小川 浩
   所属   神奈川大学  経済学部 経済学科/現代ビジネス学科
    神奈川大学大学院  経済学研究科 経済学専攻(公共政策コース)
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2016/11
形態種別 その他論文
標題 女性の初婚行動と結婚の価値
執筆形態 単著
掲載誌名 神奈川大学 経済学会 ディスカッションペーパー, 2016-1
掲載区分国内
出版社・発行元 神奈川大学 経済学会
著者・共著者 ◎小川 浩
概要 本論文では、女性にとっての結婚は親と一緒に暮らしている状態から夫と暮らす状態への遷移であることに着目し、将来的には減少していくことが期待される親の将来所得系列と、増加していくことが期待される夫候補の将来所得系列を使って「親から夫に乗り換える最適な結婚年齢」を計算し、実際の結婚年齢を説明することを試み、以下のような結論を得た。
(1) 夫候補の将来期待所得系列と親の将来所得系列から計算した「結婚を先延ばしするよりも、今年結婚する方が得な年齢」、すなわち女性の主観的な最適結婚タイミングは実際の結婚年齢に影響を与えることが示された。これは、乗換モデルが親と同居している女性の結婚行動を説明できる可能性を示唆している。
(2) 男女の所得比は日本での先行研究と同様に結婚年齢決定に影響しないことが確認された。
(3) 金融資産額と年収の比から求めた平均貯蓄性向が高い人は結婚年齢が低下するという結果が得られた。これは貯蓄性向高い→時間選好率が低いという関係から、将来の所得を高く評価するため乗り換え年齢が早まると解釈できる。