クワバラ ツネオ   Kuwabara Tsuneo
  桑原 恒夫
   所属   神奈川大学  情報学部 計算機科学科
    神奈川大学大学院  理学研究科 理学専攻(情報科学領域)
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2017/08
形態種別 大学・研究所等紀要
標題 初学者にとってのC言語の学習の困難さの定量的分析
執筆形態 単著
掲載誌名 神奈川大学理学誌
掲載区分国内
出版社・発行元 神奈川大学総合理学研究所
巻・号・頁 28(2),209-212頁
担当範囲 全て
著者・共著者 桑原恒夫
概要 初級者にとってのC言語の理解の困難さを、17の学習項目に分けて理解が必要な情報量の計測及び講義の受講者への定量的なアンケートによって分析した。理解が必要な情報量は情報素(明示的情報素と推測的情報素)という単位で計測した。アンケート結果からは、学習者はアドレスとポインタ、関数関連の諸項目、ファイル入出力、グローバル変数とローカル変数、静的変数と動的変数、マクロ、分割コンパイル、ヘッダファイルを難しいと感じていた。
 このアンケート結果を従属変数、2つの情報素の数を独立変数として重回帰分析を実行した。その結果、講義科目と並行して行っている演習科目でほとんど取り上げていない5項目を除くと、良好な重相関係数(0.76)が得られた。また2つの情報素のうち、推測的情報素の方が理解の困難さをより大きく増加させることが示された。
この除外した5項目は、理解に必要な情報量が少ないにも拘わらず学習者は全て難しいと感じている。これは、学習者が感じる理解の困難さは常に一定ではなく、学習の進展によって変化する事を示唆している。