マツウラ サトコ   Matsuura Satoko
  松浦 智子
   所属   神奈川大学  外国語学部 中国語学科
    神奈川大学大学院  人文学研究科 中国言語文化専攻(歴史・文化)
   職種   准教授
発表年月日 2023/11/18
発表テーマ 彩繪《春秋五覇七雄通俗演義列國志傳》的初歩探討
発表学会名 傳播與傳承:第七届中國小説與戯曲國際學術研討會
主催者 台湾嘉義大學民雄校區 大學館國際會議廳
学会区分 国際学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 単独
国名 台湾
開催地名 台湾嘉義大学
開催期間 2023/11/17~2023/11/18
発表者・共同発表者 松浦智子
概要 253半葉もの手鈔彩色繪圖を備える《春秋五覇七雄通俗演義列國志傳》8巻16冊(以下、彩繪《列國》)という資料がある。彩繪《列國》は、明代後期の坊刻《列國志傳》と同じ内容をもつ彩繪通俗小説であるが、本作品についての先行研究は極めて少ない。また、彩繪《列國》は数少ない先行研究において「明後期内府制」と位置づけられるものであるが、先行研究ではその結論に至る根拠や検証過程がはっきりとは示されていない。
他方、明代内府では、彩繪《列國》とよく似た彩色繪圖を持つ通俗小説群やその他領域の繪圖書籍が複数制作・受容されていた。彩繪《列國》は、その内容や体裁面を見るに、これら周辺の繪圖入り書籍と連動性、連続性を持っていたと考えられる書籍である。筆者は今後、彩繪《列國》がもつこうした側面を検証していく予定であるが、これらの検証を行うには、彩繪《列國》の制作時期・場所・制作方法などを明確にする必要がある。但し、これらの情報を文献学的手法により確実に析出した先行研究は、管見の限り見えない。そこで本稿では、文献学や美術史的手法に基づき彩繪《列國》を分析することで、今後の彩繪《列國》の考察に不可欠となる書誌情報を確実に析出していった。