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マツナガ リエ
Matsunaga Rie 松永 理恵 所属 神奈川大学 人間科学部 人間科学科 神奈川大学大学院 人間科学研究科 人間科学専攻(応用実験心理学分野 演習担当教員) 職種 准教授 |
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発表年月日 | 2023/08/28 |
発表テーマ | How infants bootstrap acquiring culture-specific tonal schemas |
発表学会名 | 17th International conference of Music Perception and Cognition |
学会区分 | 国際学会 |
発表形式 | 口頭(基調) |
単独共同区分 | 単独 |
招待講演 | 招待講演 |
開催地名 | Nippon University |
開催期間 | 2023/08/24~2023/08/28 |
発表者・共同発表者 | Rie Matsunaga (Keynote speech) |
概要 | 世界には,多種多様な音楽文化が存在する。ヒトは,それぞれの文化に生まれ,当該文化の音楽に曝されて育つ。その途上,ヒトは知らず知らずのうちに,その文化に固有の複雑で精緻な“調性スキーマ(調性的処理の手続き的知識)”を心内に形成するようになる。調性スキーマの基本的な特徴の一つは,それぞれ文化の音階と密接に関係した規則性にある。今日までの研究知見の蓄積は,ヒト,特に乳幼児は,文化固有の音階的規則性を,比較的短期間で,比較的数少ない音楽のexposureの中で獲得することを明らかにしてきた。この獲得は親や大人から直接的に教えられてなされるわけではない。また,音階的規則性は,曲内の音高同士の相対的(全体的)な関係に関するものであり,個々の音高の物理的特徴それ自体が直接的な手がかりにはならない点で,この学習作業は単純なものにならないはずである。それらにもかかわらず,乳幼児は独力で音階的規則性を迅速に学習していく。乳幼児はどのようにこの学習プロセスの端緒を見つけるのであろうか。そのプロセスは人間や人間社会のどのような知性に支えられているのであろうか。本講演では,ヒトがいかにして育つ文化に固有の調性スキーマを学習していくのか,について認知科学・実験心理学の研究知見を基に議論する。 |